愚陀仏庵
2010年7月15日
7月12日、松山市の愚陀仏庵の裏山が崩れ、木造2階建ての建物が全壊した。
たまたま坪内稔典さんの本を読んでいる途中で、夏目漱石が松山での中学教師時代に住んでいた建物であることを知った。
明治28年のころだから、まだ小説を書き始める前、28歳の一教師にすぎなかった青年漱石が暮らした寓居だった。自ら愚陀仏庵と名づけて8月末から50日間は、正岡子規とも同居している。1階に子規、2階に漱石が住んだそうだ。再建された建物の写真(松山市サイトからダウンロードしました)を見ると、大学予備門からの友達同士で住むのに手ごろな家だったことがわかる。
この家に、子規の俳句仲間が毎日のように集まり句会が行われて、漱石もそのなかで俳句を作ったそうで、
文豪同士の付き合いというと不仲な話が多いけど、終生(といっても子規は7年後には早世してしまうが)親友だった二人の住居、もう一度再建してほしい。